Excelの名簿をiPhoneの連絡先に入れたい。1件ずつ手で入力するわけにはいきません。

iPhoneに連絡先を一括で入れる方法は3つあります。目的によって選ぶべき方法が違うので、先に整理します。

方法向いている場面更新のしかた
vCardを直接開く自分のiPhoneに入れたい入れ直し
Googleアカウント経由個人で複数端末を使っているGoogle側を直せば全端末に反映
CardDAVで同期会社の全員に配りたいサーバーを直せば全員に反映

社内電話帳として配るなら、3つ目のCardDAV一択です。1・2は「今ある名簿を今の端末に入れる」方法で、配ったあとの更新ができません。

準備:CSVをvCardに変換する

どの方法を選ぶ場合も、まずExcelのCSVをvCard(.vcf)形式に変換します。iPhoneが読めるのはvCardだけで、CSVは直接読み込めません。

ExcelのCSVをvCard(.vcf)に変換する方法にブラウザ内で完結する変換ツールを置いています。ファイルはどこにも送信されないので、社員の連絡先でも安全に使えます。

方法1:vCardをiPhoneで直接開く

もっとも手軽です。作った contacts.vcf を自分宛にメールで送るか、MacからAirDropで送ります。

  1. iPhoneでメールの添付ファイル(または受け取ったファイル)をタップする
  2. 「すべての連絡先を追加」を選ぶ
  3. 「新規連絡先を作成」か「既存の連絡先と統合」を選ぶ

同じ相手が二重に登録されやすい方法です。一度入れたあとにもう一度取り込むと、重複が大量に発生することがあります。配布用途には向きません。

方法2:Googleコンタクト経由で入れる

Googleコンタクト にvCardをインポートし、iPhoneにGoogleアカウントを追加して同期させます。

  1. Googleコンタクトの「インポート」からvCardを取り込む
  2. iPhoneの「設定」→「アプリ」→「連絡先」→「連絡先アカウント」→「アカウントを追加」
  3. Googleを選んでログインし、「連絡先」をオンにする

※iOSのバージョンによって設定の場所が異なります。「アプリ」という項目が見つからない場合は、「設定」→「連絡先」→「アカウント」から進んでください。

Google側を直せばiPhoneにも反映されます。個人で複数の端末を使っているなら、これが便利です。

一度に3,000件を超える場合は、Google側の制限でCSVを分割する必要があります。

ただし会社の名簿を配る用途には使えません。社員それぞれの個人Googleアカウントに会社の連絡先を入れることになり、退職時に消せなくなるためです。

方法3:CardDAVで同期する(社内配布ならこれ)

サーバーに電話帳を1つ置いて、各iPhoneがそこを見に行く形にします。iPhoneの標準機能だけで接続できるので、アプリは要りません。

画面は iOS 27 で撮影しています。iOS 26以降は、アカウントを追加する途中にメールアドレスを聞かれる画面が入るようになりました。ここで止まってしまう人が多いので、順番に見ていきます(iOS 18以前の手順は最後に書きました)。

1. 「設定」→「アプリ」→「連絡先」を開きます。

iPhoneの設定アプリのアプリ一覧から「連絡先」を選ぶ画面
アプリの一覧から「連絡先」を開く

2. 「アカウントを追加…」をタップします。すでに他のアカウントがある場合は、先に「連絡先アカウント」を開いてから同じ項目を押します。

連絡先の設定画面にある「アカウントを追加…」
連絡先の設定にある「アカウントを追加…」

3. メールアドレスは入力しません。下にある「リストから選択します。」をタップします。

メールアドレスの入力を求める画面。下に「リストから選択します。」がある
ここが詰まりどころ。メールアドレスは入れずに「リストから選択します。」へ

ここでメールアドレスを入れて進むと、社内電話帳の設定には進めません。CardDAVはメールのアカウントではないためです。

4. 一覧の一番下にある「その他のアカウントを追加…」をタップします。

iCloudやGoogleなどのプロバイダ一覧。一番下に「その他のアカウントを追加…」がある
iCloudやGoogleではなく、一番下の「その他のアカウントを追加…」

5. 「CardDAVアカウント」をタップします。

アカウントの種類の一覧にある「CardDAVアカウント」
種類の一覧から「CardDAVアカウント」

6. サーバー・ユーザ名・パスワード・説明を入力します。

CardDAVアカウントの入力画面。サーバ・ユーザ名・パスワード・説明の欄がある
4つの欄を埋めるだけ
  1. サーバ:https://あなたのドメイン/remote.php/dav/(https://から全部入力します)
  2. ユーザ名:Nextcloudのユーザー名
  3. パスワード:Nextcloudのパスワード。2段階認証を使っている場合は、Nextcloudの「設定 → セキュリティ」で作るアプリ用パスワードを入れます
  4. 説明:「社内電話帳」など、iPhoneの画面に出る名前
入力を終えたCardDAVアカウントの画面
入力後。サーバーとユーザ名は伏せています

繋がらないときは、サーバ欄をhttps://あなたのドメイン/remote.php/dav/principals/users/ユーザー名/にして試してください。URLの形はNextcloudのCardDAV URLまとめにあります。

7. 右上の「終了」をタップすれば完了です。少し待つと、標準の「連絡先」アプリに社内の連絡先が並びます。

連絡先が出てこないとき

追加したアカウントを開いて、「連絡先」がオンになっているかを確認してください。オフになっていると、アカウントは登録されていても連絡先は降りてきません。

CardDAVアカウントの詳細画面。連絡先のスイッチがある
アカウントを開いて「連絡先」のスイッチを確認する

それでも出ないときは、同期されないときの確認順にまとめています。

iOS 18以前の場合

メールアドレスを聞かれる画面はありません。項目名も少し違います。

  1. 「設定」→「アプリ」→「連絡先」→「連絡先アカウント」→「アカウントを追加」
  2. 「その他」→「CardDAVアカウントを追加」
  3. サーバ・ユーザ名・パスワード・説明を入力して「次へ」
サーバー側で管理する社内電話帳。ここを直すと全員のiPhoneに反映される
サーバー側を1回直せば、全員の端末が自動で最新になる

管理画面で1件直せば、全社員のiPhoneが勝手に最新になります。(反映されないときは確認する順番があります)入社時の追加も、退職時の削除も、サーバー側の操作だけで完結します。

仕組みの詳しい説明はCardDAVとは、自分で用意する手順はNextcloudで社内電話帳を作る全手順(画像16枚)にあります。

うまくいかないとき

フリガナが入らず、並び順が崩れる

日本語の連絡先はフリガナが無いと五十音順に並びません。vCardではAppleの拡張(X-PHONETIC-LAST-NAME)としてフリガナを持たせます。当サイトの変換ツールはこれを出力します。

重複が大量に発生した

方法1で複数回取り込むと起きます。iPhoneの「連絡先」アプリで重複を統合できますが、件数が多いと現実的ではありません。配布用途なら最初からCardDAVにしておくのが確実です。

会社の連絡先と個人の連絡先を分けたい

CardDAVで追加したアカウントは個人の連絡先とは別のグループとして扱われます。混ざらないので、退職時にアカウントを消せば会社分だけがきれいに消えます。

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