社内電話帳には社員全員の氏名・部署・携帯番号が入ります。これを外部のレンタルサーバーに置くということは、会社が預かっている個人データを、社外の事業者に預けるということです。

だからサーバー選びは「安いから」だけでは決められません。稟議で止まりますし、実際に監査で問われる項目でもあります。

当サイトは別の記事で「導入が最も簡単なサーバー」を紹介しています。この記事はそれとは別の軸、「預け先としての信頼性」で見たときの話です。結論から言うと、この軸ではエックスサーバーが明確に有利です。ただし導入の手間は増えます。両方を並べて判断してください。

なぜサーバー会社の信頼性が問われるのか

個人情報保護法では、個人データの取り扱いを外部に委託する場合、委託先を適切に監督することが求められています。レンタルサーバーに社員名簿を置く行為は、この「委託」にあたると考えるのが自然です。

つまり「どこのサーバーに置いたか」を説明できる状態にしておく必要があります。

  • 情報セキュリティの第三者認証を持っているか
  • 何年運営していて、急に無くならないか(事業継続性)
  • 障害時に連絡が取れるか
  • データがどこに保管されるか

具体的な判断は社内の法務や専門家にご確認ください。ここでお伝えしたいのは、「サーバー選びは稟議で説明を求められる項目になる」という実務的な話です。

主要サーバーの信頼性を比べる

エックスサーバーカラフルボックスコアサーバー
ISMS(ISO/IEC 27001)取得公式サイトに記載を確認できず公式サイトに記載を確認できず
プライバシーマーク取得同上同上
運営開始2003年(23年)
導入企業25万社
運用サイト250万件
メールサポート24時間365日受付平日9:30〜17:30
電話・チャット平日10:00〜18:00平日9:30〜17:30
Nextcloudの導入手動(サポート対象外)ワンクリックワンクリック
エックスサーバーの数値は公式サイト記載(2026年9月時点)。他社について「記載を確認できず」は、公式サイトで見つけられなかったという意味であり、取得していないことを示すものではありません。

ISMSとプライバシーマークを公式に明示しているのはエックスサーバーだけでした。

  • ISMS(ISO/IEC 27001) … 情報資産全般の管理体制に対する国際規格の認証
  • プライバシーマーク … 個人情報の取り扱いに対する国内の認証

社内電話帳はまさに「個人情報」なので、後者は特に説明材料になります。稟議書に「委託先は Pマーク・ISMS 取得事業者」と一行書けるかどうかは、実務上けっこう大きな差です。

ただし、正直に書いておくべきこと

エックスサーバーの共用プランは、Nextcloudをサポートしていません。
公式の「動作確認済みプログラム」一覧にNextcloudは含まれていません(WordPress・EC-CUBE 4・PukiWiki・Drupal などは記載あり)。簡単インストールに対応しているのもWordPress / EC-CUBE 4 / PukiWiki の3つだけです。
さらに公式マニュアルには「プログラムにおける技術的なお問い合わせにつきましては、サポート対象外」と明記されています。

「動かない」という意味ではありません。Nextcloud公式がSSH不要のWeb Installerを用意しているので、導入は可能です。実際に導入している事例も複数あります。

そのうえで、次の切り分けになります。

エックスサーバーの守備範囲
サーバーの安定稼働・障害対応サポート対象(24時間365日メール受付)
データの保管・セキュリティ体制ISMS・Pマークの範囲
Nextcloud自体の不具合サポート対象外(自分で対応する)

つまり「預け先としては信頼できるが、載せたソフトの面倒は自分で見る」という関係です。運用の勘所は社内電話帳を安全に運用する設定チェックリストにまとめています。

どちらの軸で選ぶか

こういう会社向くサーバー理由
稟議・監査で説明が必要エックスサーバーISMS・Pマーク取得。23年の運営実績。導入企業25万社
社員の個人情報を置くことに慎重エックスサーバー委託先として説明しやすい
止まったときに連絡が取れないと困るエックスサーバーメールは24時間365日受付。他社は平日日中のみのことが多い
とにかく手軽に始めたいカラフルボックス/コアサーバーアプリインストーラーでクリックだけ。コマンド操作0回
社内に手を動かせる人がいないカラフルボックス/コアサーバー手動インストールでつまずくと止まる

「手軽さ」と「説明しやすさ」は、残念ながら今のところ両立しません。アプリインストーラーを積んでいるサーバーは、認証の取得状況を公開していない。認証を持っているサーバーは、アプリインストーラーを積んでいない。

どちらを優先するかは、会社の事情で決まります。情シスが1人で稟議も自分で通すなら前者、監査や親会社への報告がある会社なら後者、というのが実際のところだと思います。

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エックスサーバーで進める場合の流れ

  1. サーバーを契約し、独自ドメインと無料SSLを設定する
  2. PHPバージョンを8.3以上に切り替える(Nextcloud最新版の要件)
  3. サーバーパネルでMySQLデータベースを1つ作る
  4. Nextcloud公式の setup-nextcloud.php をアップロードして実行する
  5. WAFに止められたら一時的に解除し、完了後に必ず戻す
  6. 構築手順の記事のStep 5以降(連絡先アプリの有効化)へ進む

手動インストールの詳しい注意点はエックスサーバー・さくら・ロリポップでNextcloudは動くかにまとめています。

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※本記事にはアフィリエイトリンクを含みます。料金・仕様は2026年9月時点の各社公式サイトの記載に基づきます。最新の情報は必ず公式サイトでご確認ください。

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